しげの秀一氏、体調不良で『MFゴースト』をしばらくの間休載
漫画『頭文字D』などの作品で知られる漫画家のしげの秀一氏(64)が、体調不良のため週刊誌「週刊ヤングマガジン」で連載している『MFゴースト』について同誌52号よりしばらくの間休載すると、ヤングマガジン編集部が21日に発表した。
同編集部は「作者・しげの秀一氏の体調不良のため、『MFゴースト』は次号よりしばらくの間、休載いたします」と説明。連載の再開時期について「ヤングマガジン本誌上にて、告知いたします。楽しみにしていただいている読者の皆様には大変申し訳ございませんが、今後とも『MFゴースト』への応援のほど何卒よろしくお願いいたします」と呼び掛けている。
ヤフージャパンニュース
いや、頭を殴られたようなショックなニュースです。私、バリバリ伝説の時代からしげの秀一先生の大ファンなんですよ。
その先生が体調不良で休載とは、正直にショックです。
今調べてみたら、しげの先生は1983年にデビューしてから、連載が終了したらその翌年には次の連載を始めてるんですね。
現在64歳ってことはバリバリ伝説連載開始時は25歳だったんですね。そこから連載終了から開始までの間に多少の休養はあったかもしれませんが、バリバリ伝説、頭文字D、高嶺の花、セーラーエース、MFゴーストと、週刊マガジンと週刊ヤングマガジンでずーっと39年間週刊連載を続けていたんですね。
PC普及前はマンガの週刊連載は過酷だという話は有名でした。PCの普及と高性能化によりどれだけマンガの作画は楽になったのでしょう?
しげの先生は人と車は自分でペンを入れて仕上げているように見えるので、アシスタントに背景を書かせるのは昔から変わらないでしょうから、本人の負担は少しも軽くなっていなかったのではないでしょうか?
体調不良とはどの程度の病状なのか?
漫画家の体調不良と言われれば、真っ先に思いつくのは利き腕の腱鞘炎です。
これならば大事をとって長めに休んでも半年後には連載を再開されるでしょう。
懸念されるのはしげの先生の64歳という年齢と、長年のストレスからおきた何らかの重病だった場合です。
思い出されるのは昨年(2021年5月6日)「ベルセルク」の作者である三浦健太郎先生が54歳で早逝されたことです。このニュースも本当にショックでした。
先ほども書きましたが、マンガの週刊連載は過酷です。なぜ過酷なのかと言えば時間の余裕がないのです。
コミックの表紙などの1枚絵では細部まで書き込む能力のある先生方が、連載マンガでは極力少ない線で描画しているほどです。
なぜか?少しでも早く原稿を書くためです。どうしてか?連載設定に矛盾が見つかった時の打ち合わせ時間や、描画ミスの修正時間を少しでも長く確保しておくためです。常に印刷のタイムリミットに追われているとも言えます。
「順調に描けて週1日休みがとれる」そんな話を聞いた覚えがあります。今はどうかわかりませんが、とんだブラックですよね。
そんな中、三浦先生は隔週連載で異端と言えるほど精緻なマンガを描かれていました。また、とても休載の多い方でした。おそらくご自身が納得するまで書き込んで、出来上がったものを掲載していたのではないでしょうか。
そんな掲載の仕方が許されたのは、それが「ベルセルク」という強烈な個性を持ち、掲載されるまでファンが待つような絶大な人気を誇ったマンガだったからでしょう。
三浦先生の訃報にあたって、世界中の漫画家、イラストレーターから追悼イラストがネットに挙げられた事がそれを証明しています。
そんな三浦先生も、決してゆっくりと自分のペースで描いていたわけではないでしょう。世界中のファンが次話を待ち望んでいることが常に頭のどこかにあったはずです。
どれほどのストレスだったのでしょうか、とても想像できません。しかし先生の早逝と無関係ではないことは簡単に想像できます。
まとめ
不吉なことも書きましたが、しげの先生の病状については公式な発表はありません。
しかし、しばらくの間という休載期間の曖昧さも気になります。
重い腱鞘炎でドクターストップがかかった程度の病状であることを願います。
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